共通商品コード(JANコード)
1.共通商品コードの意義としくみ
 スポーツ用品業界では昭和61年9月、(社)日本スポーツ用品工業協会において、POSシステムやオンライン受発注システムに使用する際の業界統一商品コードとしてJAN(Japanese Article Number)コードを採用することを決定しました。
 本章では、このJANコードの仕組みとその利用の仕方を中心に解説します。
(1) JANコードとは
 JAN(Japanese Article Number)コードは、わが国の共通商品コードとして流 通情報システムの重要な基盤となっています。
 JANコードはバーコードとして商品などに表示され、POSシステムをはじめ、受発注システム、棚卸、在庫管理システムなどに利用されています。
 さらに公共料金等の支払システムへの利用など利用分野の拡大がみられます。
 JANコードは、アメリカ、カナダにおけるUPCコード(Universal Product Code)及びヨーロッパ、アジア、オセアニアなどにおけるEANコード(European Article Number)と互換性のある国際的な共通商品コードです(ただし、米国、カナダに商品を輸出する場合は、UPCコードを表示しなければなりません)。
 コード体系は、標準タイプ(13桁)と短縮タイプ(8桁)の2つあります。どちらも、最初の2桁が国コードで日本の場合「49」及び「45」、次の5桁(短縮は4桁)が商品メーカーコード、次の5桁(短縮は1桁)が商品アイテムコードを表わします。最後の1桁はチェックデジットと呼ばれる誤読防止のための桁です。
図表1 JANシンボル

(2) JANコードの現状
@ JAN商品メーカーコード登録コード数
  標準コード 99,974コード  
  短縮コード 8,442 コード (1998年12月末現在)
A  文化用品、耐久消費財、身の回り品などの一部に、まだソースマーキング率の低い分野がありますが、業界をあげてJANコード導入を研究、推進していこうとする積極的な業界もあります(DIY用品、仏具、パソコンソフトなど)。
 特に、繊維業界ではQR(Quick Response)の仕組みが推進されており、使用される商品コードは、JANコードが前提とされています。
B 登録利用分野の拡大
・ これまでソースマーキングの主な対象であった消費財にとどまらず、生産財への利用も増えています。
・ コンビニエンスストアにおける公共料金支払システムにおいては、料金支払帳票にJANコードを表示し、これにより、料金請求(帳票発行)企業や地方自治体が特定されます。現在では、公共料金(電気、ガス、水道、電話など)に加え、通信販売代金、クレジット利用代金、保険料、塾の授業料の支払いな ど、利用が拡大しています。このため、商品メーカーコードの登録主体も、製造業、流通業のほかに自治体、公共機関(市町村、水道局)、クレジット・通販、サービス業など多岐に広がっています。
・ JANコードは、商品メーカーにおける出荷管理、卸売業における入出荷管理、在庫管理、小売業における入荷検品など物流システムの分野でも利用されています。
 特に、小売業においては補充発注の際に棚札のJANコードを読み取ることで商品を正確に把握し、効率的に補充発注の作業が行われます。
・ JANコードは受発注データ交換や商品マスター情報交換、あるいはリテイル・サポート・プログラムの1つである棚割管理情報交換などにおける重要かつ共通の商品コードとしても利用されています。今後、これらの情報がEDIにより交換されることにより、ますますその役割は重要性を増していくものとみられます。
・ JANコードをその構成要素としてコードの中に組み込んでいる集合包装用のバーコードであるITFの普及にも大きく貢献しています。
図表2 JAN商品メーカーコード登録企業数の推移

(各年3月末現在)

累計登録企業数
累計登録企業数
1979年
80年
81年
82年
83年
84年
85年
86年
87年
88年
27
53
86
217
1,744
5,231
11,016
19,250
26,440
32,537
1989年
90年
91年
92年
93年
94年
95年
96年
97年
98年
38,551
44,723
50,576
66,345
68,854
72,623
77,742
83,474
89,104
92,677

※ 1992年3月末分より、書籍・雑誌コード用10,000件分を含む。

(3) JANメーカーコードの申請・取得の手続き
 わが国では、商品メーカーコードの管理は財団法人流通システム開発センター・流通コードセンターが行っています。JANコードを使用するには商品メーカーコードの割当てを受ける必要があります。登録申請は、最寄りの商工会議所または商工会の窓口に、申請書に必要事項を記入、捺印(社印、担当者印)し、提出します。
図表3 商品メーカーコード
〜申請から印刷・更新まで〜
(注) ○数字は、手順を示す。
(4) JANコードの制定と経緯
図表4 JANコードの制定と普及の経緯
主 な 動 き
1974年
通産省からの委託を受け、POSシステムの研究を開始。
主に食品、雑貨を対象とするPOSシステムにおける共通商品コード
・ シンボルとして米国のUPC、欧州のEANに準拠したシンボルを採用する方向となる。
米国では食品・雑貨を中心に採用されたUPCコード12桁を制定。
77年
共通商品コードの国際管理機関EANが国コード(2桁)を含めたEANコード13桁を制定。
78年
4月、「共通商品コード用バーコードシンボル」としてJIS(日本工業規格)化(JISX0501)。
(財)流通システム開発センター内に設けられた「流通コードセンター」が共通商品コードの国際機関であるEANに加盟し、国コード“49”を取得。
12月、流通コードセンターで「商品メーカーコード」の登録受付を開始。
82年
食品・雑貨のソースマーキング率が約10%となる。
その後、JAN型POSの導入が本格化。
86年
食品・雑貨のソースマーキング率が約90%となる。
91年
「商品メーカーコード」の登録企業が5万社を越す。
92年
11月、追加の国コード“45”をEANから取得。
95年
5月、国コード“45”による付番開始。
2001年
JAN商品メーカーコード9桁化付番開始予定。
注)参照:第2章5.2001年 商品メーカーコード9桁化導入について